スマートニュース 100億円の資金調達 Publidia #144
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# スマートニュース 100億円の資金調達 米国の広告事業拡大目指す
スマートニュースは三井住友銀行からベンチャーデットとして100億円の資金調達を行った。ベンチャーデットとは、エクイティ(株式資本)とデット(負債)両方の性格を持つ投資と融資の間を埋める金融商品である。
今回調達した資金を基に、日米でのプロダクトの機能拡充やユーザー体験の向上のための事業成長投資を行う。また、米国における広告事業の拡大に向けた営業基盤の強化も行なっていくとのこと。
直近のスマートニュースの資金調達や提携の動きでいうと、2023年にドコモとの業務提携、2021年に国内外のVC等から251億円の調達により時価総額は2100億円以上となっている。
23年1月にレイオフを実施したが、23年12月に有料サービススマートニュース+といった新機能を提供するなど拡大を続けている。
しかし、海外メディアでは厳しい状況と書かれている場面も多い。
最近ではTechCrunchで、米国でのユーザ数などが芳しくないという書かれ方もされている。サードパーティーのデータからの調査だが、ダウンロード数とユーザ数が低下していると指摘されている。
また、年末にはreset of worldというメディアで元CEOの鈴木健氏の行動についての記事も書かれている。
今回の資金調達により、日米での強化も目論んでおり新CTOの就任など会社としてステージが変わってきている感はあり今後の動向を注視していきたい。
# 🗾 国内ニュース
注目ニュース
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Xは2024年中に個人間送金をできるようにすると発表した。(ケータイ Watch)
以前から、Xをスーパーアプリ化しようとしていたが一丁目一番地の個人間送金が始まるようだ。インプレゾンビ問題もあるため、どんどんユーザ離れもしくはSNSの分散化は進むと思われる。
その他のニュース
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2024年、ウェブトゥーンの勝算(萬田大作 コミチ代表 note)
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「毎月20万円支給するし、担当編集もつけます!」 鳥取県×講談社の【地方創生×デジタルクリエイター支援】プロジェクトが凄すぎて話題に(Jタウンネット)
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日経グループ2024年の主な事業(日本経済新聞)
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『アイシールド21』『ワンパンマン』作画の村田雄介、アニメ制作スタジオ設立を報告(ねとらぼ)
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Business Insider Japanが世界の最新技術を学べるメディア「Tech Insider」をローンチ(メディアジーン)
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日テレ『葬送のフリーレン』ヒットを支えたTikTok広告。テレビとTikTokの相性の良さを立証(MarkeZine)
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Xに蔓延する「インプレゾンビ」という病 広告収益ビジネスの構造的欠陥(KAI-YOU.net)
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#163 ネット広告は不快?😥 嫌われない広告にする秘訣、広告の未来と本質(読むとマーケティングがおもしろくなるレター)
# 🌏 海外ニュース
注目ニュース
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OpenAIが報道機関などのメディア企業にAI学習向けの記事利用ライセンスについて複数のメディア企業との交渉の一環で示された価格として、年間100万〜500万ドルの利用料を提示していると報じらている。OpenAIは20以上のメディア企業とライセンス契約交渉を進めているとのこと(日本経済新聞)
しかし、New YorkTimes(NYT)はOpenAIが何百万もの記事を無断で学習に使用したとして、OpenAIを提訴している。数十億ドルの損害賠償を求めている(Media Makers Meet)
しかし、OpenAIは自社のブログにてNYTの訴訟について反論記事を上げている。報道機関と良い関係を築くために全力を尽くしていることをアピールしており、NYTとも交渉中だったことも書かれている(OpenAI) -
新興メディアのPuckのCEOに元Twitter広告担当のSarah Personette氏が就任する。(Variety)
Sarah Personette氏は、イーロンマスク買収後にすぐ退任していた人物である。
Puckは2021年にベテランのジャーナリストたちが立ち上げたメディアで、参加ジャーナリストには株が分配され貢献度によって収益が変わるシステムも取り入れている、注目の新興メディアである。
その他のニュース
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Netflixはゲーム事業から収益を上げる方法を検討か(TechCrunch)
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GoogleはサードパーティCookieの段階的廃止を予定通り開始(SearchEngineLand)
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Googleはどのようにウェブを作っていったか(The Verge)
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台頭する「 アテンション指標 」。求められるクリエイティブとメディアの連携(DIGIDAY[日本版])
# 📕 出版に関するニュース
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年末年始(2023~2024)店頭売上動向(株式会社トーハン)
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2023~2024年 年末年始売上動向調査<日販調べ>(日本出版販売株式会社)
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インドネシア最大手出版社および最大の書店網を有するGramediaと合弁会社を設立(KADOKAWA)
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デジタル書籍コンテンツとか海外版権だとか(2024年僕たちはどう生きるか)(book-on note)
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2024年出版関連の動向予想(HON.jp News Blog)
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雑誌発行部数は約10 年前と比較し44.8%に ニュースポータルの利用は233.8%と大幅成長(宣伝会議デジタル版)
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あしたのベストバイマーケット(BRUTUS)
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イカロス出版、「月刊エアラインweb」を2月創刊。紙の雑誌は存続(デジカメ Watch)
# 編集後記
年を1つとりました。
老舗の出版社講談社のグループ会社であるKODANSHAtech LLCにてディレクターとして働いています。複業として、ウェブメディアのマネタイズ支援やデータ分析なども行っています。以前は読書管理サービス ブクログの事業責任者、メディアドゥでマンガサービスとブロックチェーンプロダクトに関わっていました。
SNS
メディア
ポッドキャスト:アヨハタの金曜回帰φ瑠 / 平日回帰φ瑠
ニュースレター:Raisin On The Sylveine
コミュニティ:Discrod
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