朝日新聞「AI全振り」への批判 Publidia #253

今回は、朝日新聞「AI全振り」への批判について書いています。
アヨハタ 2026.04.13
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# 📍 ピックアップ

今回は以下の内容をピックアップして紹介しています。

  • 朝日新聞「AI全振り」への批判

朝日新聞「AI全振り」への批判

日経新聞が「報道の未来」という特集で国内外の経営者や著名人らのインタビュー、メッセージを掲載している。
すでに一部記事が多くの反響があったことで目にした方はいるかもしれない。
個人的には、読んでない人は課金して目を通す価値があると感じる内容であった。

とくに、朝日新聞の角田CEOのインタビューが大きな反響を呼んだ。その対比として、読売新聞本社グループ山口社長のインタビューもよく言及されていた。
朝日新聞についてのインタビューは批判的な声も多く、特に元新聞記者やジャーナリストという肩書きがある方から批判的な反応が多かった印象もある。逆に、好感を示す元新聞記者も目にしたので、業界人が全否定みたいなことにはなっていなかったが、多くの批判の声があったのは事実である。

朝日新聞は「AI全振り」、読売新聞は「AIは安易に使わず」という見出しだけ見ると、真逆に見えるが、記事を読むと案外そうでもない。

角田CEOのインタビューおよび朝日新聞の公式発表から、朝日新聞がAIを使って行なっている取り組みの一例を抽出してみた。

  • 地方の取材拠点で深夜にAIが検知して記者に知らせる取り組み

  • 取材や発想の補助が利用できるか試している

  • 社内にAI委員会を発足させ、業務効率化や新しい価値の創造に向け、利用の拡大や人材の育成、ガイドラインの整備などを行なっている

  • StoryHub社が提供するAI編集アシスタントサービスを利用し、一部コンテンツに利用。ただし、生成された文章は編集者・記者が確認し、必要に応じて修正している。

その他、多くの取り組みを行なっており、そのスタンスや具体的な取り組みは2025年9月29日に朝日新聞社が「AIに関する考え方」を公表というお知らせも公開している。
その中でも、AIは補助、人間が事実関係を確認”と明示している。

読売新聞もAIを全く使っていないわけではない。記事の中で山口社長は以下のように述べている。

読売では、記者が生成AIを使って記者会見の文字起こしを作ることは認めている。しかし要約をしたり、記事の下書きまで作ったりすることは認めない

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA300790Q5A231C2000000/

両社のスタンスは見出しだけ見ると対照的に見えるが、AIは利用するが基本的に人が事実確認や責任を持つことは書かれている。
記事を作るプロセスについて違いはあるとはいえ、信頼を揺るがすような違いがあるとは感じない。

角田CEOの語るスーパージャーナリストについても批判もあったが、前段のAI全振りに対して感情的になり拒否反応のような意見も目につき、あまり的を射た批判は見当たらなかった。

この日経新聞の特集は大手2社を深掘りしていたが、感情的な批判や見出しを見て脊髄反射的な反応が多く感じた。
そして、読者の視点が抜け落ちていたり、経営者の目線とのズレも感じ、残念であった。
現場で日々読者と向き合っている人や、リスクと責任をとって経営に関わる人たちのほうがより新聞や報道の未来を考えて動いてるのではないだろうか。

いくつか関連して見つけた2つの良い記事を最後に紹介しておきたい。

 # 🗾 国内ニュース

  • 社長対談レポート:藤田晋氏×佐野傑氏――ABEMAのこれまでとこれから(電通報)

  • 是枝裕和監督、国のコンテンツ支援策を批判 「作り手も生まれない」(朝日新聞)

  • 中山淳雄のここだけIP戦略会議 by 講談社マンガIPサーチ IPビジネスの最前線 急拡大する「形にならないライセンス」の世界と、マンガIPという「人格」との付き合い方 | 中山淳雄のここだけIP戦略会議【第1回】(講談社マンガIPサーチ)

  • 「ライツ」と「スタジオ」の両輪で挑むアニメ事業成長への展望 | K-Insight(KADOKAWAグループ ポータルサイト)

  • 5人から1,000人体制へ。ハルヒの大ヒット、9社合併――アニメ事業20年の軌跡と「成長の転換点」(KADOKAWAグループ ポータルサイト)

  • 「コンテンツこそ王様」テレビ局はなぜアニメ投資を強めるのか(ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト)

  • 「無料話数を増やす」だけじゃない コミックシーモアが進めるデータマーケティング戦略(産経ニュース)

  • TBS Podcast『OVER THE SUN』の会員サービス「互助」がスタート。会報誌を発行、番組サイトもリニューアル(株式会社TBSラジオ)

  • BuzzFeed Japan、SNS横断型のAI共創トーク番組「いまヒマAI by BuzzFeed」を始動(BuzzFeed Japan株式会社)

  • クラシコム、YouTube発ドラマ『ひとりごとエプロン』(北欧、暮らしの道具店)を日韓で展開拡大(株式会社クラシコム)

  • 日テレもBS4K撤退を決定 新たに免許申請せず 「頑張ってきたが、難しい状況」(ITmedia NEWS)

  • 【JADEcon 特別セッションレポートvol.1】AIがあっても変わらないこと——円熟期SEOが語る検索マーケティングの今 - ブログ(株式会社JADE)

  • 「検索キーワード起点だから失敗する」SEO歴30年の渡辺隆広氏が説く、成果が出るコンテンツの作り方 | 【レポート】デジタルマーケターズサミット2026 Winter(Web担当者Forum)

  • 「AI検索対応、どうする?」 紺野俊介×辻正浩が語る、小手先のテクニックより“今”企業がすべきこと(Web担当者Forum)

  • 朝日新聞社・角田CEOが語る「AI全振り」の真意、編集部門1700人への調査が映す新聞社の現在地(Media Innovation)

  • noteが目指す「AI時代のコンテンツ流通ハブ」、LLMでレコメンド刷新しPV2.6倍に(Media Innovation)

  • noteが12周年をむかえました。(加藤貞顕 note)

  • (1on1)コムギさん ビジネス系VTuber、朝日新聞をフルボッコ! (【朝ポキ】朝日新聞のポッドキャスト・インターネットラジオ配信)

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# 🌏 海外ニュース

  • POP MART決算、売上高が前年比184%増の成長。自社IPの強みいかしたテーマパーク等「IP体験」への投資拡大でグローバルエンタメ企業へ(Branc(ブラン))

  • 「ラブブ」人気失速、ポップマート株下落-時価総額2兆円弱吹き飛ぶ(Bloomberg)

  • OpenAIがTBPNを買収(TBPN)

  • OpenAI、動画メディアを買収 テック業界で人気の「TBPN」(日本経済新聞)

  • OpenAI幹部相次ぎ交代、サム・アルトマン氏と不和も IPO前も続く統治問題(日本経済新聞)

  • OpenAIとディズニー:取引の一部救済を検討中か?(MediaPost)

  • メタ・Google、迫る規制強化の波 詐欺広告排除へ自浄作用に疑問の目(日本経済新聞)

  • Times紙の「より少なく、より質の高い記事」戦略が読者数の増加につながる(Press Gazette)

  • WSJの購読者数増加の成功は「幸運ではない」と編集長のEmma Tuckerが語る (Press Gazette)

  • HarperCollinsがAI搭載アニメーション制作会社トゥーンスターと提携(Publishers Weekly)

  • Wired誌、ロンドン支社スタッフの刷新に伴い英国版の印刷版を廃刊へ(Press Gazette)

  • キーワードブロックにより、ロイターのブランドセーフな記事の半分以上が収益化対象外となった(AdExchanger)

  • ユニバーサル・ミュージックに米ファンドが買収提案、10兆円規模(日本経済新聞)

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# 📕 出版関連ニュース

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# 編集後記

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