2024年もよろしくおねがいします Publidia #143
このニュースレターPublidiaは、10年近くウェブメディアや書籍系ウェブサービスに関わっているアヨハタが国内外の「出版」「メディア」に関する動向について紹介しています。
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今年もよろしくお願いします。
年始から色々と起きていますが、1日も早く平穏に暮らせるように落ち着くことを願っています。
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# 年末年始に出たおすすめ記事
年始一発目ということで、DIGIDAYのIN/OUT 2024からよかったと思う記事を紹介したいと思う。
まずは、文藝春秋。
圧倒的なPV数を誇る文春オンラインだが、新規広告を追加にともない広告枠の整理なども行いユーザ体験とマネタイズのバランスはちゃんと取っている。また、表現手法で動画も検討ということで、文春が成功事例が進めば他社も追従すると思われる。
続いて講談社(断っておきますが、講談社グループで働いてます)
デジタル広告の広告受容性低下について言及しており、現状認識がはっきりとしている。
その流れでメディアプランニングの重要性については、どのメディアも考え直す時期にあると感じる。
広告主側から、丸亀製麺ことトリドール。
戦略がはっきりとしておりシンプルであり、まだまだ成長しそうという勢いを感じる。
どうでもいい話ですが、丸亀シェイクうどん麺がぎっしりしっかり入ってるのでなかなかシェイクしづらい。でもおいしい。
毎年楽しみにしている、ソシオコーポレーションの瓦野氏。
テキスト主体のメディアの影響力低下や、メディア企業は一般企業のような視点を持って取り組み必要性など気づきが多い内容である。
# 🗾 国内ニュース
注目ニュース
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以前からデイリー新潮で報じられているNHK NEWS WEBの縮小について、内部資料から読み解かれている記事が出ている。縮小方向を匂わせる内容となっており、他のコーナーでは終了という文字も出ている(デイリー新潮)
新聞社が足を引っ張ったという話もあるが、そういう業界内輪ネタはあまり興味がないか利用者視点で不便になり困るという意見も出ている。新聞社の多くがウォールドガーデンの中にコンテンツの大半を押し込むことを考えると、色々と国民が情報を知るという場所が減っていく気もしている、もしくはみんなYahoo!ニュースを見るのではとも思う。 -
Yahoo!テレビ.Gガイドが終了する。Yahoo!の中で一番使っていたサービスなので寂しいが、総合的に判断しての結果なので致し方ないと感じる。しかし、この判断からポータルサイトとしてテレビの情報をおく価値を感じにくくなったということだ。
当然、決済事業への集中という話もあるが、GYAO!の終了もあり長尺動画には注力しないという判断であろう。
その他のニュース
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Z世代が最も多く利用するSNS、X(旧Twitter)が首位陥落。代わって1位になったのは?【やじうまWatch】(INTERNET Watch)
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Apple・Googleの独占制限へ新法 アプリや決済で(日本経済新聞)
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『幽☆遊☆白書』の成功は必然だった? Netflixが切り拓いた日本製作実写作品の可能性(Real Sound)
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「Second Life」創業メンバー、元Facebook/Googleのコリー氏がスマートニュースCTOに--背景や狙いは(CNET Japan)
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X(Twitter)にバッキバキに打ちのめされて始まった2023年が終わりそうなので今年をいろいろ総括する話(Togetter)
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東スポが「餃子」「からあげ」「ポテチ」を売る新聞社に…57歳「新社長」に聞く、読者を元気にさせるビジネスの秘訣(デイリー新潮)
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AI時代に記者や編集者は生き残れるか? ネットメディア編集責任者に聞く「メディア人材の生存戦略」(亀松太郎 エキスパート - Yahoo!ニュース)
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GAFAM+Nは急成長を続けられるか データで解剖(日本経済新聞)
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2023年 新聞業界の重大ニュース 生成AI、購読料改定、夕刊休刊…(文化通信デジタル)
# 🌏 海外ニュース
注目ニュース
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BuzzFeedが21年に3億ドルで買収したComplex NetworksをNtwrkというスタートアップ企業に1億ドルで売却する可能性があると、The Informationが報じている。昨年中、売却の話は出ていたがその時点では1.5億ドルで売却とも言われていた。現時点の売却額であれば、2024年12月に期限がくる転換社債の返済額に届かない可能性もあるとのこと(The Information)
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ニューヨーク・タイムズは、自社の記事が許可なくAI学習に使用されたとして、ChatGPTを開発したOpenAIとMicrosoftを著作権侵害で提訴したと、報じられている。この訴訟はおそらく、メディアとAI開発企業間の著作権問題に関する重要な事例となると思われる(NHK NEWS WEB)
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Simon Owens's Media NewsletterでAppleNews+など複数のメディアをバンドルした製品がなぜ業界を救わないのか?という論考が出ている。納得したのが、ユーザがシェアすることで、メディア元のペイウォールのURLしかシェアされないことで新規獲得に繋がりにくいという点があるという事だ。そして、サービス自体のプロモーションが自社(この場合Apple)が行う必要がありコストが高まるということだ。
最後に、購読モデルが広がるか?というアンケート結果が興味深い。「広がる」がわずかにリードしている。私は広がらない、という回答をした(Simon Owens's Media Newsletter)
その他のニュース
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Appleが生成AI学習のために、Condé NastやIACと交渉中(The New York Times)
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収益成長のための8つの戦略(INMA)
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米 パブリッシャー とメディアバイヤーが話す2024年の展望。注目は「イベント」と「ニッチメディア」(DIGIDAY[日本版])
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メディア業界 が2023年に得た重要な教訓。トラフィック現象、MFA、AI(DIGIDAY[日本版])
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Google のグローバル広告担当バイスプレジデントがCookie廃止、反トラスト法違反訴訟について語る(DIGIDAY[日本版])
# 📕 出版に関するニュース
注目ニュース
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HON.jp鷹野氏による、2023年出版関連動向回顧と年初予想の検証が出ている。(HON.jp News Blog)
この記事に乗っかる形で自分も少し書きたいことを書いてみる。インターネット広告の悪質化の部分では、広告枠の異常な増え方について書かれているがこれについては同意見かつ業界メディアでプル型広告を提供して新たな収益源を確保してユーザにも選択権を示したという頓珍漢な回答をしている人もおり、広告単価しか見ていないのだなと感じる。記事中でリテールメディアの話が出ているが、広告費がインフルエンサーや動画広告への分配も進む中でどう自身のメディアブランドが振る舞うべきなのか考えないとより苦しさが広がると思われる。
また、読書バリアフリーについては市川沙央氏の芥川賞受賞により話題として盛り上がり書籍分野についてはよりバリアフリーが進むと良いと思うが、私自身が関わっているウェブメディア分野についてはまだまだ足りないし、他人事だと思っている編集長も多いと思う。メディアを技術的に支援する立場としてよりアクセシブルな実装をしていきたいが、コンテンツは著者や編集者がコントロールしている。そのため、著者や編集者にも興味を持っていただきたい。
その他のニュース
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KADOKAWAにおけるデータマネジメントと生成AI活用への道筋 鍵は「セマンティックレイヤー」(EnterpriseZine)
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出版流通改革レポートVol.8 (2023.12.25)(日本出版販売株式会社)
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【2023年 出版業界の重大ニュース】ブックセラーズ&カンパニー、CVS配送撤退、無人書店(BookLink)
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デジタル化時代の出版社は? ~ 文藝春秋 人事インタビュー(読売新聞教育ネットワーク)
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至高のハッピーエンドを 芥川賞作家 市川沙央さん(タウンニュース)
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ファッション編集者はオワコンなのか? 例えば山下英介という生き方(WWDJAPAN)
# 編集後記
年末のHON.jpさんの特番に出演した後に色々と思うこともあり、Publidiaの中で今後やめていこうと思うことがあります。
まずは、出版業界の動向について。2023年もそうですが今後色々と不景気な話題が増える可能が高いと思いますが、Publidiaでは極力話題として触れるのは少なくしていこうと思います。網羅性でいうと出版業界ニュースまとめがダントツなのと、それらの情報を知ることで新しい行動が起きるキッカケにはならないと感じるからです。
また、以前も書いたと思いますが、海外記事についてはもう少し比重を増やしていこうと思います。ただし、海外も今回紹介したようにBuzzFeedの状況などからあまり明るい話題も多くはなかったりしますが、何かヒントになるような話題などは毎週お伝えできればと思います。
ということで、今年もPublidiaよろしくお願いします。
老舗の出版社講談社のグループ会社であるKODANSHAtech LLCにてディレクターとして働いています。複業として、ウェブメディアのマネタイズ支援やデータ分析なども行っています。以前は読書管理サービス ブクログの事業責任者、メディアドゥでマンガサービスとブロックチェーンプロダクトに関わっていました。
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