KDDIとGoogleが連携 日本で記事AI検索を提供 Publidia #232
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最新回#44は以下になります。
# 🚩 トップニュース
NTTドコモは、1997年に開始した老舗ポータルサイト「gooポータル」を2025年11月25日13時をもって終了すると発表した。28年にわたり、検索やニュース、辞書、メールなど多彩なサービスへの入り口として利用されていたが、インターネット環境の変化に伴い役目を終える形である。あわせて、関連サービス「gooメール」も2026年2月25日に終了予定である。
今後はドコモの「dメニュー」への移行が推奨される。(電ファミニコゲーマー)(RTB SQUARE)
# 📍 ピックアップ
今回は以下の内容をピックアップして紹介しています。
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文藝春秋 特別早期プログラムで社員反発
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KDDIとGoogleが連携 日本で記事AI検索を提供
 
文藝春秋 特別早期プログラムで社員反発
文藝春秋の経営状況が注目を集めている。
政治家や芸能人の不祥事を暴く“文春砲”で『週刊文春』は強い存在感を維持し、時に完売号も出る人気を誇る。しかし東洋経済が伝えている通り、同社は50歳以上の社員を対象に「特別早期退職プログラム」を導入し、約20名の人員削減を進める。
飯窪成幸社長は説明会で、3期連続の経常赤字が続く中で「円滑な世代交代と黒字体質への転換が必要」と説明した。
背景には出版事業の長期的な低迷がある。東洋経済の報道によれば、本業である出版事業は2017年度以降8年連続で営業赤字。
書店減少、用紙代高騰、物流費増など外部環境の悪化が続き、「文春オンライン」も広告収入が21年度の約11億円から24年度には約7億円へ縮小した。
本業ではない不動産・関連事業が安定的な黒字を支える一方、出版事業の立て直しは急務だ。
中期経営計画では2026年度に経常利益2800万円の確保を掲げるが、社員の間では「希望退職制度と説明されつつ、退社を促す雰囲気を感じた」との声も漏れる。
どの出版社も、外部環境の悪化やその他問題課題を抱えており対岸の火事ではない。
この報道を行なっている東洋経済も人ごとではない。The Bunka News デジタルによると、週刊東洋経済を週3回の刊行に変更すると報道している。
報道の有料部分では、社員から今回のリストラへの不満などが書かれている。詳しく読みたい方は課金して読んでいただきたい。
# 🗾 国内ニュース
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「Sora 2は著作権侵害」――出版・アニメ制作会社など集う国内団体が声明 OpenAIに要望書を提出(ITmedia AI+)
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TVerが番組のショート動画配信 放送局が制作、タイパ重視の若者照準(日本経済新聞)
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博報堂プロダクツ、AI広告生成の専門チーム新設 30年に売上高100億円(日本経済新聞)
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博報堂、テレビとデジタルの広告効果を横断分析 米トレードデスクと(日本経済新聞)
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OTT広告への投資意欲高まる、日本マーケターの約半数が規模拡大予定(Media Innovation)
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ソニーグループ十時裕樹社長CEO、ワーナー買収「するつもりない」 アニメに集中(日本経済新聞)
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AI検索のSEO – 自社ブランドをAIの回答でおすすめさせる方法(SEO(検索エンジン最適化)実践ガイド)
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株式会社小学館「介護のなかま」とnarrative株式会社が共同事業として、お花の定期便サービス「お花のなかま」をスタート(narrative株式会社)
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オトナルとOOAA、企業カルチャーを伝達するビデオポッドキャスト制作ソリューション「VOVI」を提供開始(株式会社オトナル)
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ポッドキャストが日本で「爆発」するために必要なこととは?制作のプロと配信者が語る現在地と未来 | TBS NEWS DIG(TBS NEWS DIG)
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AI生成された「声の権利」守って商機に NTT西がライセンス事業 [AIの時代](朝日新聞)
 
# 🌏 海外ニュース
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Netflix、Amazon、Appleがワーナー・ブラザースの買収に関心を示していると報じられている。(The Verge)
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米パラマウント・スカイダンス、合併で1000人削減 米報道(日本経済新聞)
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YouTubeは12か月間で音楽業界に80億ドルを支払った(TechCrunch)
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AIボットの一律ブロックは時代遅れに? 揺れ動くパブリッシャーの判断基準(DIGIDAY[日本版])
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OpenAIが新たな生成型音楽ツールを開発中と報じられている(TechCrunch)
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OpenAI関連企業Wonder Studios、AIコンテンツ推進に向け1200万ドルを調達(WSJ)
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FTは、質の高いジャーナリズムと読者との関係構築を通じて、成功を積み上げ続けている(INMA)
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「Googleの自然検索トラフィックは構造的な減少傾向にあると考えるべきだ」:FIPP Congress 2025 2日目のハイライト(Media Voices)
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Google、Discoverニュースプラットフォームで偽コンテンツを数百万人にレコメンド(Press Gazette)
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トップクラスのSubstack執筆者がPatreonへ移籍(Nieman Journalism Lab)
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クリエイターエコノミー が次の段階へ YouTubeの新広告モデルとブランドの内製化戦略(DIGIDAY[日本版])
 
# 📕 出版関連ニュース
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【人事・組織変更】小学館、第三コミック局に「ライツIPマネジメント室」を新設(新文化オンライン)
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講談社、NYで初の「モチコミ」 海外で漫画家を発掘する狙いとは(毎日新聞)
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『週刊東洋経済』原則月3回刊行に 「流通ライン安定稼働のため」(The Bunka News デジタル)
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編集者は生成AIといかに向き合うべきなのか?「出版事業グループAI研究会」が模索する新たな姿 | K-Insight(KADOKAWAグループ ポータルサイト)
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【株式会社講談社】豪華執筆陣とクリエイティブで魅せるビジュアル文芸書『New Manual』刊行!(株式会社講談社)
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森薫が近況報告(ナタリー)
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ジュンク堂書店大阪本店 シェア本棚オープンへ(The Bunka News デジタル)
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本の売り上げ・貸出・閲覧・ダウンロード加味のチャート、来月6日から…ビルボードジャパン(読売新聞オンライン)
 
KDDIとGoogleが連携 日本で記事AI検索を提供
KDDI株式会社は、Google Cloud Japan合同会社と連携し、生成AIを活用した記事・出版物検索サービスを2026年春に国内で開始する。報道機関や出版社と提携し、著作権を尊重しつつ、記事の引用元を明示し収益機会を提供する仕組みを構築する。
生成AIによる無断利用への懸念が高まる中、権利保護と信頼性確保を前提とした新たなモデルとなる。
利用者は提携メディアを選択し質問すると、AIが参照ソースを明示した回答を提示する。Googleの生成AIモデル「Gemini」や対話型AIツール「NotebookLM」を活用し、KDDIが国内向けの基盤を構築。情報の透明性を確保し、信頼できる一次情報へのアクセスを強化する。
参画企業には、株式会社ユーザベース(NewsPicks Select)、株式会社ナターシャ(ナタリー)、株式会社カカクコム(価格.com)、株式会社晋遊舎(LDK)、株式会社レンガ(マンションノート)、コネヒト株式会社(mamari)が名を連ねる。
なお、ナターシャおよびコネヒトはKDDIと資本関係を有する企業である。
無断学習を防ぎ、誤情報やハルシネーションを避けるため、参照可能なデータがない場合は回答を生成しない設計とする。AIが無許可でウェブ情報を取り込む従来方式と異なり、提供元の許諾を前提としたクローズドな情報利用を採用し、メディア側の懸念にも応える。
収益モデルは検討中で、広告型やサブスクリプション型が候補に挙がる。
KDDIは3,000万件にのぼる携帯契約基盤を活用し、特典付き提供も視野に入れる。また、大阪・堺市のデータセンターにGemini基盤を設置予定で、国内AIインフラとの連携も進む。
参画メディアの範囲が限定的であることにまだ課題はあるが、著作権保護と高信頼AIの両立を目指す本取り組みが、国内のコンテンツ産業にどのような変革をもたらすか注目される。
# 編集後記
先日、AI関連のイベントに行きました。
登壇者が複数おり、それぞれAIをどの程度活用しているのか濃淡が出ている印象を持ちました。
その中で、いわゆる淡の人の話を聞いていて少し怒りを感じながら聞いていました。終了後に、同じ意見を持っている人も多数いたということで少し安心しました。
濃側の話で、一番興味深かったのが朝日新聞社長の話でした。
概要は、あしたメディア研究会 NEWSで取り上げられているので、よかったらご覧ください。
また、このニュースレター記事をXで紹介した際、かなり反響がありました。
その中で、元新聞業界の一部の方々が恨み言を言うように引用されていたのも印象的でした。
                
老舗の出版社講談社のグループ会社であるKODANSHAtech LLCにて広告関連の担当や子会社事業のメディア担当ディレクターとして働いています。複業として、ウェブメディアのマネタイズ支援やデータ分析なども行っています。以前は読書管理サービス ブクログの事業責任者、メディアドゥでマンガサービスに関わっていました。
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