火に油 Metaのメッセージ Publidia #158
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# 火に油 Metaのメッセージ
Facebook上のなりすまし詐欺広告について、Metaがメッセージを出した。
このメッセージが炎上している。
冒頭から以下のようなメッセージで始まる。
オンライン詐欺は、インターネットを通じて世界中の人々を標的とする社会全体の脅威です。
最初に、さも他人事のような振る舞いから始まり、我々はがんばっている、今後もがんばります、というメッセージに見えた。
また、日本側でそこまで権限がないだろうと感じる、あきらかに騒ぎになっている中でこのメッセージを出すのに時間がかかりすぎており、また日本代表がこのメッセージを出してどう捉えられるかわかっていただろう。
残念ながら、改善の見込みはないのではと感じている。
また、産経新聞の調査で、どの著名人が詐欺広告に使われているかランキングが作られている。
私の知り合いも、巻き込まれて詐欺広告に写真が使われているのも見かけたので、本当に根絶してほしいし、そもそも審査をすれば良いのだが、収益に直撃するからそんな選択肢はないのだろう。
# ベストセラー編集者が代表に サンマーク出版の戦略
ミリオンセラーを手がけた編集者が代表についたサンマーク出版であるが、文化通信でサンマーク出版の取り組みについて語っている。
サンマーク出版はビジネス、実用書などを手がける出版社である。
コロナ禍の中や出版市場の厳しい中、営業体制や広告戦略を見直しを行い、新刊の配本数総数が増加したようだ。それにより、売上増にもつながっているということ。
具体的には、編集、営業、PR部署の連携を強化し、コミュニケーションが日常的に取れる状態を作ったとのこと。
以前出した「コーヒーが冷めないうちに」が海外でシリーズ累計500万部に達しており、海外担当などもたてて売り上げを伸ばすために動いてるとのこと。
個人的に知りたかった「SunmarkWeb」の目論見も語られていた。
新聞の部数が細り、新聞広告が細くなる中で書籍のプロモーション媒体として見込んでいるようだ。
この点は、出版社が立ち上げる広告や会員収入を見込むものでなく、あくまでプロモーションと割り切っているのははっきりして良いと感じる。
システムも高額なCMSではなく、note proという比較的安価なCMSを利用しており身の丈にあった投資を行っている。
出版不況と色々と言われるが、サンマーク出版のように戦略をたてて改善や施策を行なってしっかり本を売っていくことも重要だと感じる。
# 🗾 国内ニュース
注目ニュース
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読売新聞グループ本社とNTTは、生成AIに関する現状認識と課題、論点をまとめた。色々な課題があるとして、提言を出している。
【『AI×AE(アテンション・エコノミー)の暴走』への対峙】、【自由と尊厳を守るための言論空間の確保に向けた法規制と対処する技術の導入】、【法整備を含めた実効的な統治(ガバナンス)の確立】という3つの論点を出している(INTERNET Watch)
その他のニュース
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noteの1Q業績、赤字幅は縮小 流通額が伸び、法人向けも堅調(Media Innovation)
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「apnea」が拓くコンテンツ制作の新境地〜AIと地域活性化(ストリーツ株式会社)
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【驚愕】経歴・学歴・経験一切不要の編集部が15年以上も人気の理由(一般社団法人デジタル・ジャーナリスト育成機構)
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【スクープ】グーグルが日本のマスコミに「宣戦布告」か…新聞社に突きつけた「不平等条約」の中身と「AI記者」驚愕の実力(週刊現代)(マネー現代)
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まもなく「新聞がなくなる日」がやって来る…新聞協会の報告書が明かした"部数激減"より深刻なヤバイ数字 読者に見捨てられ、広告主にもソッポを向かれている(PRESIDENT Online)
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米グーグルに独禁法違反疑い、日本の公取委が調査 ヤフー広告を制限(朝日新聞デジタル)
# 🌏 海外ニュース
注目ニュース
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カリフォルニア州が検討するジャーナリズム保護法案を検討しており、その法案では広告収入の一部を報道機関に支払うことを求めるようである。それに反発し、米Googleが一時的な措置としてカリフォルニア州の報道機関の記事を非表示にした(日本経済新聞)(PressGazette)
それに対してGoogleは声明を出している。
この法案は、記事のリンクを提供するだけで使用料を支払うことを求めるものであり、Googleはこれに反対している。また、州の規制環境が明確になるまで、新しい投資を一時停止する。Googleは、この法案が地元メディアの独立性を損ない、巨大な報道機関とヘッジファンドに利益をもたらす恐れがあると主張している(Google) -
AxiosのCEOであるJim VandeHeiは、AIがメディア業界の弱い部分を壊すと考え、会社の戦略を変更する方針を打ち出した。
VandeHei氏は、メディア企業が生き残る唯一の方法は、ジャーナリズムの専門知識、信頼できるコンテンツ、そして対面での人間的なつながりに焦点を当てることだと述べた。そのために、Axiosはイベントの増加や、スター記者を中心とした会員プログラムの導入、高級定期購読ニュースレターの拡大などの投資を行っている。また、AIによるニュースの消費方法の変化に備え、AIとの取引にも積極的だが、報道機関が独自の知的財産に対して報酬を受けるべきだと主張している(The New York Times)
その他のニュース
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メディア業界を揺るがす、Forbesによる MFA サイト運営問題。プレミアムパブリッシャーに向けられる懐疑の目(DIGIDAY[日本版])
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APの調査によると、AIはニュース編集室を再構築している(Poynter)
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Z世代、検索にTikTokやYouTubeを利用する傾向が強まる(Axios)
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ニューヨーク・タイムズ によるポッドキャスト リスナー増加戦略。YouTube活用からニュースとの融合まで(DIGIDAY[日本版])
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BuzzFeed、「AI 主導のテクノロジー企業」へ転換か。ジョナ・ペレッティ氏が投資家に語ったこと(DIGIDAY[日本版])
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Heast UKの会員戦略(InPublishing)
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X(Twitter)、SNS利用率が急落 増えたSNSは…米電話調査会社(AdverTimes. by 宣伝会議)
# 📕 出版に関するニュース
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MANGA Plus Universe by SHUEISHA(集英社)
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目指すは「DRAGON BALL」超え 集英社「少年ジャンプ+」が実現する究極のUGCと価値共創(Agenda note)
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今年「部門」を廃止、小学館漫画賞を通して考える「マンガ賞」の現在とこれから(コミックナタリー)
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ツタヤさんのほうがお店はキレイです…ゲオ社長の「うちは二番手でいい」「内装は安くていい」という経営哲学 すべては「高く買い、安く売る」ために(PRESIDENT Online)
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「honto with」サービス終了のお知らせ(honto)
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カクヨムの有料サブスク 書籍化しなくても「持続可能な文字文化を」(朝日新聞デジタル)
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【人事】メディアドゥ、苅田明史氏の代表取締役副社長CFO就任が内定 藤田恭嗣氏と2名代表に 退任の溝口 敦氏はMyAnimeListに注力(gamebiz)
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【決算】メディアドゥ 「LINEマンガ」の取引変更などで減収 当期純損失を計上(The Bunka News デジタル)
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2023年の休刊誌64点、創復刊は25点に(新文化オンライン)
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本屋が減少 消えゆく街の本屋 ユニークなアイデアで活路見出す書店も(NHK)
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アメリカのZ世代女子の間で今、流行っているのは「読書会」(Business Insider Japan)
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6月3日から紀伊國屋書店で「青と黄色のVポイント」を開始(紀伊國屋書店)
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版元ドットコムとopenBDプロジェクトは“だれもが自由に使える書誌・書影”を再び提供するためホワイトリスト作成という正攻法に出た(HON.jp News Blog)
# 編集後記
先週書いたとおり、Publidiaと連動したPodcastをスタートしています。
週3更新しています、Spotifyで聴けます、Apple Podcastは近々スタート予定です。
どうでもいい話を書きます。
今朝までNHKプラスが有料のサービスだと思っていて、登録したら無料で見られることを知りませんでした。
登録が手間だったのと、NHKオンデマンドと似たようなサービスだと思っており、登録すれば見られることを知って衝撃を受けました。これで朝ドラも見逃さずに楽しめそうです。
老舗の出版社講談社のグループ会社であるKODANSHAtech LLCにてディレクターとして働いています。複業として、ウェブメディアのマネタイズ支援やデータ分析なども行っています。以前は読書管理サービス ブクログの事業責任者、メディアドゥでマンガサービスとブロックチェーンプロダクトに関わっていました。
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